東京リベンジャーズ 第11話 Respectの感想です。
あらすじ
武道がキヨマサを倒し、悪友たちが取り巻きと戦い時間を稼いでくれたおかげで、救急車が間に合う。キヨマサの取り巻き達はサイレンを恐れ、逃げて行ってしまう。
武道は救急車に乗り込み、ドラケンと共に病院に向かう。
その頃、抗争の現場では、半間がどれだけ戦っても息一つ上げないマイキーの体力に呆れ始めていた。そして、サイレンの音が響き始めたことで、皆、逃げ出し始め、半間のところにもお迎えが来る。
迎えのバイクに乗って逃げ去る間際、半間は最強の暴走集団『ヴァルハラ』が設立され、自身が初代副総長に就任すると語り、『ヴァルハラ』が卍會の敵として立ちはだかることを伝えると、そのまま去ってしまう。
一方、救急車の中では意識はないがバイタルサインはぴんぴんしていたドラケンが急に心肺停止に陥ってしまう。救急隊員の処置もむなしく、ドラケンは心肺停止のまま手術室に運び込まれてしまう。
手術室の前で立ち尽くす武道のことろに、悪友たちと日向、エマがやってくる。そして、全員事情を聞いて呆然とする
さらに、ペーやんと三ツ谷がやって来たので、武道が改めて事情を話すと、やはり二人も立ち尽くすしかなかった。
そこにマイキーがやってくる、三ツ谷、武道、ペーやんがそれぞれの思いを胸にマイキーに声をかけようとするが、マイキーは落ち着いた様子でそれを制止し、笑いながらドラケンを信じるようにと伝える。
その頃には卍會のメンバーも病院の駐車場に集い、ドラケンの様子をかたずをのんで待っていた。
手術は成功だった。その場の一同皆喜び、三ツ谷は待機中の卍會メンバーにそのことを伝えに行こうとする。その時、ペーやんが三ツ谷に声をかける。
三ツ谷はぺーやんのことを許すと同時に、ドラケンが会えないと分かっていてもパーちんの面会に行っていること、それだけドラケンがパーちんを思っているのだということを伝える。
ドラケンの生存を聞いて喜ぶ卍會メンバー。日付が変わってしまうほど遅くなってしまったことに今更気付く日向。武道はそこでドラケンが死ぬ日を乗り越え、ミッションを完全に成功させたことに気付く。
そこで武道は、マイキーが居ないことに気付く。武道がマイキーを探して病院をさまようと、マイキーは物陰で一人、ドラケンの無事に涙しているのだった。武道はその様子を物陰からひっそりと見つめているのだった。
後日、抗争でドラケンを救うという活躍をしたという噂が広まった武道は目に見えてわかりやすく調子に乗っていた。調子に乗ったまま、ドラケンの見舞いに行くと、さすがに釘を刺されるも、マイキーからと言うことで、特攻服を渡される。それは、マイキーが初めて纏った特攻服であり、誰の目から見てもとんでもない物だった。
それからドラケンは、命を救われたことに頭を下げる。そして、マイキー本人は屋上に居るからと言うのだった。
ドラケンの言葉に従って屋上に居るマイキーのところに武道が行くと、マイキーは持ち前の勘の良さで、この抗争に関する一連の出来事が腑に落ちないと語った。そして、その中でもとりわけ、抗争のことを知り、ドラケンを救出することにいち早く対応しようとしていた武道についても納得がいかないと語るのだった。
しかし、マイキーはドラケンを救ってもらった恩義もあることから、それ以上深くは武道のことを追求しないで置いてくれるのだった。
武道は現在の時間へと帰る覚悟を決め、日向の家を訪れる。日向に直人を呼び出してもらうように頼むと、武道は四つ葉のクローバーのネックレスを日向に手渡す。自分が日向と一緒に居られた証を残せればと思い、安物ではあるものの、武道なりに考えてのチョイスだった。
そこに、呼び出された直人が顔を出す。武道が直人に握手を求めると、不可解ながらも直人はそれに応じてくれ、武道は現在に帰還することに成功する。
そして、気が付くと武道は解雇されたはずの店でバイトをしていた。事態が呑み込めずにいたが、スマホを見ると、日向が殺されたニュースも直人の連絡先も見つからなかった。
今までの出来事は夢だったのかと思い始めた時、武道は手に刺された傷が残っていることに気付き、タイムリープは夢ではなかったのだと理解する。
しかし、サラにスマホをみていると、美容院と言う予定が入っている。何のことだかさっぱり思い出せない武道だったが、ひとまず予定の場所へと向かってみる。
すると、そこにはアッくんが美容院の店員として働いている姿が。武道は余りのことに感涙にむせびなく。
アッくんはかつて武道が言った「最初の客は俺にしろ」という言葉を覚えていてくれて、来月からの仕事のためにとカットモデルを頼むのだった。
そんな折に、武道の電話が鳴る。その電話に出ると、直人からの電話だったことが分かる。その電話で、直人は武道に日向に会いに行こうと誘うのだった。
友情
今回は友情を感じさせるシーンが多く、なんだかんだでついグッと来てしまうことが何度かありました。
特に、三ツ谷がぺーやんを許す場面は、本来であれば三ツ谷がぺーやんの処遇を決定できる立場にはないはずのものの、マイキーが抗争の場においてもぺーやんを説得したことを受けての判断のように感じられ、三ツ谷がマイキーなら仲間を大切にするという考えを受けて、判断を下しているように見えました。(あの後、ぺーやんが殴られたらちょっと笑ってしまうと思います。)
他にも、抗争から逃げたと見せかけて、実は総員ドラケンが心配で病院に集まっているシーンもありました。抗争の間はドラケンが刺されても気づかないくせに、刺されたと分かれば総員、病院に集まってきちゃうのだから、ちょっと笑ってしまいましたが。
この卍會のメンバーが集結しているところは、騒がない様に気を使ったりなどが、ちょっと中学生らしさが出ていたのも面白かったです。
このアニメのジャンルとしては「サスペンス」だと思ってきたので、物語の「過程」や武道の行動についてとりわけ重視してきました。
そのため、前回は救急車を呼んだり、応援を呼んだりしていた日向の方がドラケン救出作戦での貢献度が高いといって、結構批判的なことを言いました。
ただ、こうして友情を感じさせるシーンを見せらせてしまうと、「あ、これは少年漫画として楽しめばいいんだ」と思い、結構単純な気持ちで受け入れられるようになりました。
1クール目前半はとりわけ、サスペンス色の強い、無駄のないストーリー運びだったので、その点が凄く目を引いて「サスペンス」だと思って視聴していました。(実際、ジャンルとしてはサスペンスではあります)
ただ、サスペンスとしてのロジックの緻密さよりも、友情や熱い展開を優先するのはむしろ「少年漫画らしさ」が強いとも感じています。
私の中では「サスペンス」と「少年漫画」はどっちが凄いとか言うことはなく、それぞれに別の良さがある物だと思っています。
なので、前回と今回を合わせて「サスペンス」としての期待度を下げて、少年漫画的な展開を楽しんだ方がいいのかもしれないと思いました。
ドラケン不在で光るマイキー
ドラケンとマイキーが一緒に居ると、マイキーは色々なことをドラケンに預けてしまい、戦う以外に光るところが無くなってしまう傾向があります。
特に、人徳面ではドラケンが圧倒的な聖人なため、この二人が同時に一緒に居ると、ドラケンの方が立てられてしまうこともしばしばです。(パーちんの面会も、ドラケンは会えないと分かっていて毎日行っているのに、マイキーは何をしているか言及なしでした)
ただ、今回はマイキーとドラケンは別れていることが多く、その分、マイキーがしっかりしているシーンが多く見られました。
特に、ドラケン手術中は、皆に冷静さを取り戻させるためもあって、笑顔でドラケンのことを信用しているそぶりを見せました。無事を知ってからは感極まってか、卍會のメンバーの前に姿を現すことはできなかったのですが、それでも、親友の死の危機に直面して、笑顔を見せる豪胆さはさすが卍會のトップと言ったところでしょう。
また、武道についても疑問を抱き始め、勘の良さも見せつけてくれました。この一件がまだ完全に終了していない事にも言及していたのですが、その警告は武道には届かなかったようで、有頂天で現在へと帰ってしまいました。
ハッピーエンド・・・?
何もかもが円満解決し、日向は救われたかにも見えますが、(メタ的な話をすると)まだまだ話が続くことが分かっています。
そのことを考えると、現在は日向が殺されてはいないものの、更なる試練が武道と直人を襲うことが予想されます。例えばの話にはなりますが、日向に会いに行った先で、卍會の襲撃を受けて日向が殺されてしまう、など。
また、残った謎もあり、アッくんが身投げをするとき、アッくんと武道の会話を見ていた人物(山本?)についても後の解説がありませんでした。あの時の出来事は完全に書き換わってしまっていたので、もはやあのシーンは完全に無駄になってしまったような気がしています。
今後、何が起こるのかはわからないのですが、何かが起こるであろうことは考えられます。なんにせよ、まだまだ先の長い戦いに身を投じていくことになる武道ですが、今回口にしていた「すべてのことは無駄じゃなかった」をいつまで貫くことができるのか、少し心配ではあります。
終わりに
ひとまずのハッピーエンドを迎えた『東京リベンジャーズ』。しかし、この先も話は続くことが分かっており、まだまだ更なる試練に襲われることが予想されます。
更なる熾烈な戦いの幕開けとなる次回が楽しみと言ったところです。