ドムストの雑記帳

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突きつけられた現実【東京リベンジャーズ 第8話 Rechange】感想

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東京リベンジャーズ 第8話 Rechangeの感想です。

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Rechangeの意味:再転する、再変化する

 

 

あらすじ

 

マイキーとドラケンの喧嘩が始まった。しかし、それに巻き込まれたのは武道の思い出のアイテムたち。無残な姿にされた思い出アイテムを前に泣き、わめき、マイキーに突っ込んでいく武道だったが、軽くかわされ、ゴミの山に突っ込んでしまう。

 

そこからはい出しながら、武道は涙ながらに二人が喧嘩を止めないことで卍會に訪れる危機を説く。

しかし、マイキーは武道の頭に糞が乗っていることを指摘する。

 

その瞬間、マイキーとドラケンは笑いながら走って逃げだし、武道の悪友たちもすたこらと逃げていくのだった。

 

その後、武道たちは公園に集合した。武道は一応、頭を洗ったものの、まだ糞がついていたということで笑われていた。

 

マイキーとドラケンは武道の仲裁(?)によって仲直りし、そもそもなぜ喧嘩していたのかすら思い出せなくなっていた。

 

武道の悪友たちに交じってサッカーにいそしむマイキーとドラケンを見て、武道は自分が喧嘩を止められたこと、抗争を回避できたこと、ドラケンの死を防げたことを感じて悦に入っていた。

 

さらにそこへ嬉しい出来事が起こる。8月3日の祭りに一緒に行こうと、日向から誘いがあったのだ。日向はエマと一緒に来ており、エマはドラケンを誘うのだった。

 

そして、祭りの当日。ドラケンを守れたと満足している武道は日向との祭りデートを楽しんでいた。そして、ドラケンとエマとも一緒に祭りを巡るのだった。

 

日向とエマとは相談をする中で仲良くなっていたとのことだった。エマのドラケンへの想いは本物であり、だからこそ、ドラケンの気を引くために、武道に色仕掛けをするようなことをしたのだと日向は語った。

痛い話を持ち出された武道はうろたえるも、日向には「絶対許さん」と言われてしまう。

しかし、射的で特賞を当てればと言われ、武道は後には引けぬと射的に挑む。結果、的に当てはしたものの、倒すことができず、特賞を得るに至らなかった。

 

そこで雨が降ってくる。雨宿りとばかりに木の下に駆け込む武道と日向は、そこで二人っきりになってしまう。

 

良い雰囲気になり、武道も覚悟を決めてキスをせんとしたその時、武道の携帯が鳴る。

武道が切れながら電話に出ると、相手はよりにもよって(バカの)山岸だった。更にキレる武道にさらにくだらない話をし出す山岸に、武道は電話を切ろうとする。しかし、山岸の本題は別にあった。曰く、マイキーとドラケンは仲直りしたものの、納得いかないマイキー派がドラケンを襲おうと画策しているということだった。

 

青ざめる武道。マイキーとドラケンの喧嘩を止めて有頂天になっていた武道だったが、ドラケンの死は今日の出来事であり、ドラケンの死の危機を回避できていたわけではないのだ。

 

武道は何とかドラケンを助けなければと、日向を置いて駆けだす。そして、ドラケンを探して走り回る。

その最中で、武道は『メビウス』と卍會のメンバーが一緒に居る所を目撃する。さらに、その場所に居たのは、かつて武道を奴隷のように扱っていた『キヨマサ』だった。

 

キヨマサは武道と悪友たちを奴隷のように扱って居た上、喧嘩賭博を仕切り儲けていたが、武道にふっかけられた喧嘩を買った際に、マイキーとドラケンに賭博を禁じられ、それ以来、ドラケンのことを根に持っているのだった。

 

武道は隠れて見張っていたものの、見つけてキヨマサ達の前につまみ出されてしまう。そして、武道はそこで自分がキヨマサの前に一人で放り出されたことで、自分がただの弱い奴隷のままだったことを思い出す。

 

マイキーやドラケンと同格に見てもらっていたからこそ、武道は自身が猛烈に強くなったかのように感じていた。しかし、実際は一人でキヨマサの前に立たされれば、恐怖で震えてしまうほど、何も変わらぬただの奴隷のままだったのだ。

 

自らの無力に泣き、土下座しながら許しを請う武道は結局、ガムテープでぐるぐる巻きにされ、雨の中放り出されてしまうのだった。

もうろうとする意識の中、武道は日向に助けられる。そこで、武道は自分の無力さを泣き、自分なんてどうでもいい、放っておいてくれと泣きわめく。それでも、日向は武道にファーストキスをくれるのだった。

 

日向にとって人のために泣いて怒って必死になれる武道は特別な存在なのだった。

 

この上ない応援を受け取った武道は、改めてドラケンを探し始める。

その途中、武道は卍會の三ツ谷に遭遇する。互いに「ドラケンが殺される」と言う情報を掴みながら、その主犯が「キヨマサ」と「ペーちん」で食い違う二人。ペーちんは自首して逮捕されたパーちんの副官だった。

 

そして、そこで発覚するマイキーとドラケンの喧嘩の理由。それは、パーちんの無罪を金で得ようとしたマイキーと、それに反対したドラケンと言うことが発端だった。

 

そこで三ツ谷に隊長ですら止められなかったドラケンとマイキーの喧嘩をどうやって止めたのかと問われ、武道は頭に糞を乗せた話をし、唖然とされる。

 

エマと歩くドラケンの前に、たすきをかけ、覚悟を決めたペーちんが立ちはだかる。

 

穏やかながら不穏

マイキーとドラケンが仲直りしたことで、すべてに決着がついた。そんな気がしつつ、何かがおかしくて、危機が回避しきれていないんじゃないか、そんな不穏な空気がぬぐいきれない、絶妙な一回でした。

 

メタ的なことを言うと、本当にミッションを完遂しているならば武道は12年前から現在に帰還するはずです。もし、失敗状態で帰還すると、取り返しがつかなくなるので、物語の進行上、ミッションを達成する機会を完全に逃してしまうのです。

とりわけ、いくつもあるであろう歴史の分岐点の中でも、ドラケンという人格者を卍會が失うことは、現在における外道組織・卍會に直結すると言っても過言ではないので、確実に避けなければなりません。

 

そう言った面から言って、今回、「帰らないということはまだなにかあるんだろうな」と思わせる一話になりました。

 

そのほかにも、武道がギャグまがいの方法で仲直りをさせたことで、根本的な問題解決に至っていないことから、マイキーとドラケンの喧嘩が再燃するのではないかと言う考えもありました。

 

ただ、マイキーはド天然、ドラケンもそれに付き合うようなところがあるので、根本的な問題の解決はせずとも、問題なしと言う感じになりました。

 

武道と日向がイチャイチャする日常シーンでも、いつ危機が顕在化するのかと言うはらはらの方が上回っており、山岸の電話で危機が顕在化した後よりも、危機が潜在状態にあったときの方が緊迫感を感じるものがありました。

 

武道無力を痛感

 

前回は『メビウス』との抗争で、武道はこの抗争を止めることを目的として、タイムリープしてきました。ところが、前回の武道はマイキーとドラケンに頼み込むだけで、自分は一切喧嘩しない、殴られてもサンドバッグ、と何もしない状態でした。

 

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そのツケを返すと言わんばかりに、今回は徹底的に痛めつけられることになりました。

 

まさかの『キヨマサ』再登場により、武道のトラウマを抉り出し、無力という現実を徹底的に突きつける筋書きはさすがだなと思いました。

 

前回の段階では「何もしねぇなぁ武道」ぐらいにしか思っていなかったのですが、その課題に、本編の中できちんと向き合ってくれていたことは嬉しい事でした。

 

一方で、トラウマの対象であり、ドスという凶器まで携えた『キヨマサ』と対峙することになるというのは、直前までイチャイチャしていたこともあって、天国から地獄と言った落差があったと言ってもいいでしょう。

 

キヨマサの再登場は私にとってもとてつもなく意外なことでしたし、現実を突きつける上では、この上ないほどの適役だと思う一方で、武道に同情する気持ちもありました。

 

自分も似たような経験があり、武道の「トラウマの対象を目の当たりにしたときの気持ち」というのは自分も痛いほどよくわかるからです。

 

一方で、あの時の喧嘩でキヨマサに立ち向かったものの、武道はキヨマサを克服できていなかったことは少し意外でした。とはいえ、キヨマサと喧嘩したと言っても、それは文字面だけの話で、結局のところは一方的になぶられただけでした。

なので、肉体面ではむしろトラウマが大きくなっていたのかもしれません。

 

終わりに

 

何もかもが上手くいって有頂天だった武道は、結果的に、無力という現実を突きつけられ、再スタートを果たすことになります。

 

ペーちんとキヨマサという2つの刺客から、ドラケンを守り切るのは並大抵ではないでしょう。そうなると、エマが命を落としてしまうのではないかと言う心配もあります。

 

次回もまだまだ目が離せぬ展開が続きそうです。