【東京リベンジャーズ 第1話 Reborn】の感想です。
タイムリープでかつての恋人を救うというタイムリープものの第一話。
原作漫画つきのアニメですが、その出来はそれなりに安心して見られる物でした。
あらすじ
主人公・花垣武道(タケミチ)は自堕落な生活を送っていた。そしてある日、中学時代につきあっていた彼女・橘日向とその弟・直人が東京卍會の争いに巻き込まれて死亡したというニュースを見る。
武道はそのことをきっかけに、年下からもいびられ、子供に嵌められるような堕ちた生活に想いを巡らせる。一方で、彼女と付き合っていた中学2年生の頃が自分の人生にとって絶頂期だったとも思いを巡らせていた。
しかし、駅で物思いにふけっている中、突如、背中を突きとばされ、電車が迫りくる線路に落ちてしまうのだった。
気が付くと武道は12年前中学2年の自分に戻っていた。走馬燈だと思いつつも、あまりに実感があり過ぎる走馬燈に、武道は戸惑う。そして、ついでに中学2年の頃のヤンキーファッションの自分のダサさにも戸惑う。
呑気にハンバーガーショップで買い食いする仲間たちをと共にに、金銭感覚は大人の武道はポテトだけをつまむ。
その日は武道の従弟マサルのコネを使って、渋谷の中学校のヤンキー共に殴り込みをかけるという日だった。武道たちは渋谷で同学年である中学二年生を探し回るが、二年生は影も形もなかった。
そこで、殴り込みをかけようとしていた中学の3年生と遭遇する。彼らは中学生にして煙草を吸い、卍會と組する本物のヤンキーだった。
恐れをなすも、マサルの名を出す武道たち。しかし、マサルは武道に見栄を張っていただけのパシリだった。、殴り込みに行くと息巻いていた武道たちはみじめなほど叩きのめされてしまう。
殴られ、蹴られている中で、武道は自分の人生の転落がここから始まったのだということを思い出す。こんな生活が嫌で、中学卒業後は友人たちと縁を切り、バイトをしながら暮らし始めたこと。そのまま、他人に謝り続け、うだつの上がらない人生を送ってきたこと。
結局、武道たちはズタボロの状態で解放され、みじめに帰路についたのだった。そこで、武道は自分の彼女・日向のことを思い出す。思い出した途端に、武道は友人たちと別れて、日向のマンションへと走り出す。
そして、おぼろげな記憶しか残っていなかった自分の彼女と対面するのだった。感極まって涙してしまう武道だったが、顔を見たかっただけだと言って、帰ろうとする。しかし、日向は武道が何かを隠していることを看破し、彼に正直に全てを話す様に言う。
日向と話をしてすっきりした武道は、夜の公園で日向の優しさをしみじみと噛みしめる。しかし、そこでカツアゲの現場を目撃してしまう。武道は感傷に浸っていたところを邪魔されたと逆ギレしてカツアゲたちを追っ払う。
そして、カツアゲされていた少年に、勇気を持ってやっていけと講釈を垂れる。しかし、それを実践できず、タコ殴りにされていたことは、武道自身が良く理解していた。
話をしていくうちに、武道は少年が日向の弟、立花直人であることを知る。そして、武道は直人に、自身がタイムリープしたこと、12年後の7月1日に日向が死ぬことを打ち明け、「姉ちゃんを守れ」と託す。
直人は武道の真剣な態度に動かされるものがあったのか、武道が差し伸べた手を握る。
その瞬間、武道は病院の医務室で目を覚ます。死んだはずではと戸惑う武道であったが、とある男性に救助されたと明かされる。
その男性こそ橘直人だった。
橘直人は12年前にタイムリープした武道の言葉を信じ、警察官となり、姉を救おうとあらゆる手を尽くしてきたと語る。しかし、それでも姉を助けることは叶わなかった。しかし、それでも、姉を救うことはかなわなかったと直人は語った。
それでも直人が諦めていないのは、武道がいれば、姉を救い出すことができるという確信があったからだった。
盛り上がり方は悪く無し
特段面白いギャグシーンがあるわけでもなければ、テンポの良さに特筆すべき点があるわけでもない。
良くも悪くも普通と言った感じでした。ただ、ここ最近、悪い方向で想定外の仕上がりの出来のアニメを観てきたせいで、普通ということのありがたみを噛みしめることになりました。
キャラクターデザインはかなり変わっていて、目が大きく書かれていることから、かなり童顔に見え、花垣武道25歳と言うのが信じられないほどでした。(正直あのまま中学生でも通用する気がする)
校内でも屈指の人気者と言われていた橘日向もさほど美人と言う印象はありませんでした。ただ、彼女の場合は誰にでも明るく優しく接するという魅力があるので人気だった可能性もありますが。
個人的にはキャラクターデザインで一番近いのは『七つの大罪』かなと感じました。(なんとなく日向とエリザベスの印象が似ている気がする)
それでも、何も考えていなかった中学校生活、そこから落ちぶれたいきさつ、直人の目つきによって覚悟を固める武道がしっかりと描かれた点は良かったと思います。決して派手な演出ではありませんでしたが、派手ではないなりに抑えるべきところを抑えてくれていたという感じなので、次も見ようという気になりました。
今後どう展開していくのか
1話が始まった段階では、まだこの先、何が起こるかは全くわかりませんでした。現在で情報を集め、何らかのトリガーで発生するタイムリープを駆使し、過去で行動し、日向の死を防ぐことになるというのがストーリーの流れになるかと思います。
ただ、1話ではタイムリープの制約などと言った世界観の提示がされていないので、どこまでが「アリ」でどこからが「ナシ」な世界なのか、分からないと言った感じです。
そもそも、ただの女性一人救うためにループやリープが発生するきっかけと言うモノが分かりませんし、そこに合理的な説明を着けてくれるのかということが1話の段階では判断できませんでした。
細かいことを言うと、武道たちが渋谷に到着するときに乗っていたのが東急東横線の渋谷駅だったように見えたのですが、12年前に東急渋谷駅は地下化していなかったような気がしています。(正確なことを覚えておらずすいません)
そう言った細かいところに齟齬があると、SFやミステリーとしては今後のシナリオに穴が出てくるんじゃないかと心配にはなってしまいます。
最終的にノーリスク・ノーリミットで時空を駆け巡れるようになって何でもありになると失望感を味わうことになってしまいます。なので、今はまだ、「ロジックがきちんとしているか度」の期待もどの程度に見るかを見積もりながら視聴をしていくと言ったところです。
終わりに
ひとまず視聴して、難なく見られたという点だけでも(私の中では)それなりに評価できる『東京リベンジャーズ』。原作モノではありますが、あくまでアニメだけを見て、率直な感想を綴っていこうと思います。
一人の少女を救うためにタイムリープと言えば、多くの人は『僕だけがいない町』を思い出すかもしれませんが、私はあっちの方は画風が受け付けられなかったため、視聴していません。
ある意味で、初タイムリープミステリーアニメになりました。
今後も、気楽に期待をしながら視聴していこうと思いました。