ドムストの雑記帳

全然器用に生きられない私の真面目な事、勉強の事、お楽しみの事を書くために開設したブログです。

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【ゲームBaroqueレビュー】潜るだけじゃ済まない良作ローグライクゲーム

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Baroqueとは

Baroqueというゲームはstingから発売されたゲームであり、ジャンルはローグライクゲームです。

 

ローグクライを知らない人向けに説明をすると、ダンジョンに潜って、アイテムを集めていくのですが、体力が尽きると、初期状態に戻って0から再出発しなければいけない過酷なゲームです。あとから回収できるタイプもありますが、どんなレアアイテムを持ち、最強のステータスに達しても、一回の判断ミスですべてを失うゲームになります。

 

主人公は「神経塔」という塔の中に潜っていく。(アイキャッチ画像が神経塔です

体力が無くなれば、地上からアイテム0、レベル1からすべてやり直し。
このシステムすら、世界観に組み込まれたゲームです。


「歪み」がキーワードの退廃的なダークファンタジーであり、世界の住人は奇妙な姿に歪み切ってしまっています。見た目は奇妙だが、人格が残ってるだけまだマシで、歪み切ってしまうと異形と呼ばれるエネミーになってしまいます。

 

主人公はこの奇天烈な世界で、世界を癒すため、と言われて、神経塔に潜る。その中で出会う謎めいた人物たちとの邂逅の果てに真実を知ることになります。


悲しいかな公式サイトは、トップを遺して、閉鎖されてしまっています。

なお、5月14日はこの世界に歪みがぶちまけられた大災害『大熱波』が起きた日なので、これを大熱波記念日として祝う風習があります。
2020年はどうなるかはわからないが、毎年期間限定で壁紙が配布されるので、楽しみにしましょう。

<blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">おわぁおわぁおわぁ<a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%A4%A7%E7%86%B1%E6%B3%A2%E8%A8%98%E5%BF%B5%E6%97%A5?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#大熱波記念日</a></p>&mdash; ドムスト (@domustoX) <a href="https://twitter.com/domustoX/status/863560104863449088?ref_src=twsrc%5Etfw">2017年5月14日</a></blockquote>
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えげつないアイテムたち

世界観もビジュアルもなんだか真っ黒なのに合わせてか、アイテムはどれもえげつない。それは見た目的にもシステム的にもです。

体力回復の『肉』
スタミナ回復の『心臓』
自身を強化する『焼印』(自分に刻印する
メリットを与える『寄生虫』
回復か攻撃かどっちかの『骨』
踏むと効果を発動する『文様』
などなど、歪みが大爆発のアイテムが勢ぞろいだ。

 

さらに使う時の選択肢が奇異なものもおおい。

食糧は普通に「食べる」なのだが
骨は「かじる」or「投げる」
刑具は「処す」(モーションではタンバリンの様に叩いている
寄生虫は「寄生させる」

と製作陣のこだわりが見える。


アイテムの中で最も強烈なのが「食料紋様」です。

文様はいわゆる罠と結界を組み合わせたようなアイテムで、同じ紋様でも裏表で効果が逆転したりします。

 

その中の食料文様は、アイテムの中からランダムで1つを食料(肉や心臓)にしてくれる。心血注いで転送と強化を繰り返したお気に入りの武器でもレンチン感覚でお肉にしてくれてしまいます。
しかも、これを倒した時のドロップで排出する奴がいます。なので、敵を倒した後、安心して安易に近づいたり、アイテムが出たと喜んでいると、装備を心臓にしてくれます。このときの絶望たるや発狂請け合いだ。

 

触る前から食料文様と分かっていればいい物の、事前に確認する手段は基本的にない。特定のエネミーが落とす文様なので、用心はできるが、そもそも文様なんてあっという間に床に落ちて、視界から外れるので、まず確認しません。

 

潜るだけじゃ済まないの真髄

ローグライクゲームということで、塔の中に入り、その深層を目指すのだが、深層を目指すだけでは永遠にストーリーを進められません。

 

何らかの目的、アイテムの調達、等をこなし、それを地上に送り込み、誰かに渡すことでフラグを立てていく。

 

まず、地上に転送するアイテムの枠が、これで確実に1つ埋まってしまう。

 

地上に戻れば、アイテムはなし。レベルも1から。すべてが無に帰す。しかも、最深部にまで到達すれば、強制的に帰還させられる。

 

そんな中で、地上にアイテムを送り込める感覚球はいくつあっても足りないもの。(とくに最下層付近でたくさん。それ以外は泣く泣く送る
その枠をストーリーのために1個潰されることは悲しいのだ。

しかも、この辺のフラグを立てるためのヒントをくれる人物はいるが、ヒントが分かりづらい。私なんかは友人と徹夜でプレイし、お手上げだったので、ネットで攻略を調べ、そこでやっと意味が分かったほどです。

とてもじゃないが、どいつもこいつも不親切だ。(褒め言葉

 

アイテム合成器がありがたい

ローグライクゲームにおいては、アイテムは貴重だが、枠のせいでせっかく集めても、捨てざるを得ない状況はあります。
そんな中で、このアイテム合成器の存在はありがたいです。

ただし、ここだけ親切と思いきや、合成は基本ランダムなので、正体不明の骨やら武器やらの装備品をぶち込んで肉などにしたりできる。

このシステムがないと、本当にアイテムを泣く泣くその辺の放り出すことになって、結構辛いのでありがたいのです。

 

とはいっても、そんな便利要素でも、ちゃんと歪んだ要素があります。

 <blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">【BAROQUE/キャラ紹介】呪葬天使。神経塔内部で活動している偽装天使。神経塔におちている道具や人を運んできてくれる。漢字のみだが、しゃべる。「嬉!嬉!転送即時!転送即時…」 <a href="https://t.co/4AlsdLQTWP">pic.twitter.com/4AlsdLQTWP</a></p>&mdash; 復刊ドットコム編集部 (@fukkan_editors) <a href="https://twitter.com/fukkan_editors/status/829158142986444800?ref_src=twsrc%5Etfw">2017年2月8日</a></blockquote>
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殴れば消えるし、フロア内をウロウロしているせいで追いかけないと使えなかったりする。

名前は呪装天使と言う物騒なものな上、見た目もしゃべり方もおかしい。

 

これでも天使であり、(一応は)味方なのです。


漫画版Baroque

ゲームが出来ねぇ!という人には漫画版も存在しています。


ゲーム版の絶望感や恐怖はプレイしてみないと分からないが、運よく、漫画は復刊されており、新品も割と手に入れやすいので、とっかかりにはしやすいでしょう。

 

作画は上田信舟先生で、女神異聞録ペルソナを描かれた人でもあるため、ダーク世界にはマッチしていると言えるだろう。現在はほのぼの漫画を描いておられる。主人公が可愛いので、BaroqueでSAN値が上がり過ぎた人は読んで心を浄化しよう。

 

ちなみに、漫画内では登場人物が割と協力的だが、ゲーム内では塔内の人物は言いたいことだけ言うばかりで、ちっとも協力してくれない。

 

食い物をあげると文様と骨をぶちまけてくれる老婆がいるのだが、骨は落ちれば砕けるし、文様は回収できないモノが混じっていたりと、良いんだか悪いんだかよくわからない。

 

真ラスボスのオリジナル版

BroqueにはPSとSSのオリジナル版と、PS2とWiiのリメイク版が存在します。ここまで言っておいてなんだが、私はリメイク版しかプレイしていません。

 

リメイク版はアクションゲームのゲーム性を追求した結果、オリジナル版からのファンの批判が出ています。

BGMと言う視点だと、リメイク版ではいかにもなダンジョンBGMなのに対して、オリジナル版では効果音と音楽の境界をさまような、どこか異質さのある音楽である。

 

 

リメイク版で異質な音楽が踏襲されなかったと言う観点だけでも、Baroqueの異常性が減ったと受け止められるだろう。
リメイク版から入ったこちらからすれば、リメイクBGMでも十分不気味なのだが。

 

オリジナル版では当時の本体スペックの制約から、粗い画質・一人称視点固定と言った見づらさも格段だ。
これが、リメイク版ではだいぶスッキリしてしまう。

 

私としては、オリジナル版の画質には耐えられないと思ってしまうのだ。(不気味すぎる

しかし、グラフィックが綺麗になったことで不気味さが失われる経験はあるので、なんとなく気持ちがわからないでもない。

一応、このオリジナル版はPlayStation Storeで取り扱いがある。

対応機種はPS3,PSP,PSvitaだが、リメイク版はPS2とWii以降の復刊がないため、むしろオリジナル版の方がプレイしやすい人が多いかも知れない。

出来ることならば、PS2がプレイできる環境を再び整えてもらいたいというのも本音ではある。

おわりに

とにかく歪んで、ダークな世界観、それを織り込んだ少し変わったシステムなど、独特の雰囲気を持つ本作だが、スリルもあり、工夫の余地もある名作と言える。

PS2、Wiiは確かにプレイするのには難しい環境かも知れないが、ぜひとも、その異質な感触を体感していただきたい。

なお、公式サイトは、TOPページを遺して、消滅しており、少なからぬ悲しさを感じている。