アニメ ワールドトリガー 2ndシーズン 第10話 上位の感想です。
何とかヒュースの入隊にこぎつけたと思ったら、今度はランク戦。しかも、相手はB級上位クラスの王子隊・生駒隊。
ランク戦が今話で始まるかどうかも若干気になりますが、ランク戦がどう動いていくのか。
あらすじ
王子隊の戦場選択で終わった前回、第9話。王子は、前回の玉狛第二の試合から、三雲を長生きさせるとワイヤーで面倒なことになると判断し、三雲を真っ先に落す作戦を伝える。
一方の玉狛は、三雲も自身が狙われる可能性が高いということを認知しており、バッグワームを使って隠密でワイヤーを張る作戦で出ることに決める。
他方、生駒隊はいつも通り、生駒の無駄話で時間を潰していた。
その頃、根付、鬼怒田、唐沢は、ヒュースの一件について改めて、言葉を交わしていた。ヒュースを入隊させたことやアフトクラトル到着後のヒュースの行動について、懸念を払しょくしきれない根付に対して、唐沢は城戸の思惑を推察する。
そして、唐沢は
- ヒュースの一件の有無にかかわらず、雨取を遠征艇に乗せる事は城戸の中で決まっていたであろうこと
- ヒュースについては、アフトクラトルにつく前に殺害、または拘束・監禁することでアフトクラトルでの裏切り行為を防ぐことができるであろうこと
を語る。
そして、玉狛第二VS生駒隊VS王子隊のランク戦が開始する。
三雲は即座にバッグワームを起動しながら、ワイヤーを張っていく。雨取もバッグワームを起動し、狙撃ポイントに陣取り、空閑がその援護につける位置につく。
王子隊は三雲探しに徹し、開始地点からバッグワームを使って消えた人物を探し始める。途中、王子隊の梶尾が生駒隊スナイパー・隠岐を発見するも、三雲でないことを確認すると、すぐに別の人物への捜索へ移るなど、三雲つぶしへの執念を見せた。
しかし、いかにバッグワームでレーダーを潰しているとはいえ、ワイヤー地帯があれば、そこに三雲がいるということは割れてしまう。そこで、三雲はあえてアステロイドで自分の位置をバラし、接近してきた王子隊・梶尾と生駒隊・南沢を引き合わせ、戦闘に持ち込み、自分は逃げ去る。
撤退しないという選択をとった南沢だったが、王子と合流した王子隊・蔵内の援護を受けた梶尾に斬られてしまい、脱落してしまう。
合流が完了した王子隊は、三雲が逃げたであろう行き先を正確に読み切り、三雲の追跡を続行する。
そこに空閑が不意を突いて乱入、梶尾の腕を落とす。と同時に、雨取が蔵内にレッドバレットを打ち込む。
王子隊と玉狛の戦闘が開始する。
精神描写無しのランク戦前の時間
先のランク戦、『玉狛第二VS香取隊VS柿崎隊』では各隊(主に柿崎と香取)の内面描写に重きがあるような描かれ方をしていました。
特に、香取隊については、作戦についてよりも、隊員内のもめ事が中心で、もはや作戦会議としてが成立していませんでした。柿崎隊については、「いつも通りで行こう」ということで合意が図られ、これと言った作戦会議はありませんでした。(一応、ランク戦最中に作戦についての確認を問うような質問がありましたが)
一方、今回の王子隊は、王子が立てた作戦に対して、梶尾が質問し、一点一点丁寧に作戦内容を確認していくという流れで進んでいきました。(蔵内は全くの無言でもはや背景と化していましたが)
精神描写→ランク戦(各隊の回想付き)というのは2nd Seasonのランク戦のテンプレートになるのかと思っていたのですが、そうはならないようです。
私としては、あまり回想がうるさすぎなければ、その流れでも良いと思っていたのですが、今回のランク戦ではそこまで深掘りしないようです。
ある意味、1つのランク戦で精神的な成長があったりなかったりというのはB級中位のすることで、B級でも上位となれば、不和や心境の変化など起こりえないというのが対比になっているのかもしれませんね。
しっかりランク戦前に準備しているのはさすがB級上位といったところでしょう。
大丈夫なのか生駒隊
ただ、「しっかりランク戦前に準備しているのはさすがB級上位」といったのですが、生駒隊は何の作戦もなく駄弁って時間を潰していました。
しかも、4人出撃だったのにも拘らず、さっそく一人が落とされてしまっています。
隊長がぼやくように、数の利という最大のアドバンテージがあるにもかかわらず、合流を優先せず、軽率に梶尾に挑んだことで返り討ちにあってしまったのは南沢の判断ミスと言ったところでしょう。
王子が「何度もやりあっている」と言うように、生駒隊にもB級上位としての相応の実力があるのでしょう。
ただ、前回も駄弁っているだけ、今回も駄弁っているだけ、しかも早速一人脱落したということで、大分、見せ場を失っているように感じます。
隊長は弧月の使い手として知られているとのことですが、次回以降、そこを魅せられるかがポイントになってきそうですね。(じゃないと本当にナスカレーの人として認識されることに)
交渉シーンにまで振り返りが
前話でのヒュース入隊の交渉を受けて、根付、林藤、唐沢の3人による感想はかなりすがすがしい物で、「若者の成長を見届ける大人」らしい姿と言えました。
ところが、やっぱり根付は心配性なのか、それとも、同じ派閥の鬼怒田、唐沢を前にしたからなのか、思わず、不安や不満が漏れてしまっていました。そこを唐沢が(おそらく推測という形で)城戸の考えを説明していました。
ロジックを丁寧に詰めていくのはワールドトリガーの良い所ではあるのですが、やはり演出実力の不足か、どうしても、間延びしてしまっている感は否めませんでした。
説明シーンをいかにうまく盛り上げていくかについては、前話である9話は(結果は見えているにしても)「対決構造を作る」というものを挙げました。
形だけでも対決の構造を作り、対話によって論を詰めることにより、ただお互いに会話をしているよりも緊張感を持たせたシーンを作りやすいということです。
そう言った点が、先週にはあったのですが、今話にはありませんでした。
終わりに
今回は作戦からランク戦序盤が描写されました。
なかなか難しい物で、前話で良いと感じたポイントが、今話では潰されてしまったりということがあったり、毎週毎週丹念に一話を見ていくと、見えてくるものもあるのだな、と思いました。
次週もランク戦が続くことになるでしょう。今回はほぼ見せ場なしだった生駒隊が輝けるかどうかが気になるところです。
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