あらすじ
課題の上映会が始まる。恭也の後方に居た河瀬川は負けないと息巻くのだった。河瀬川の作品は意外性も高いが、息巻くだけに高い完成度を誇る作品となっていた。
一方、恭也たちの作品は土壇場で提出となり、編集をした恭也以外内容を知らないものだった。
撮影当日。カメラが動画用ではなく写真用の一眼レフであることが現場で発覚する。それでも撮影を延期することを突っぱねた恭也はこの逆境を工夫で乗り切ることに。恭也は先日、強引に誘われた美研のサークルの写真科の先輩に電話をかけ教えを乞い、奈々子の手持ちのデジカメで短い動画を撮影を敢行する。
その後、要所要所にのみ動画シーンを使い、それ以外のシーンは写真を活用しながら動画仕立てにする作品を作り上げる。
上映が終了して見れば、評判は上々。審査結果は河瀬川のチームが1位で、恭也たちは3位だった。この一件で、恭也の実力を見せつけられた貫之、奈々子、志野の3人は、次こそは恭也に負けないと、前向きに悔しがるのだった。
一方、河瀬川は指導教官・火納に対して審査結果に異議申し立てをしていた。河瀬川としては恭也たちのチームが1位でなかったことに納得が居なかったのだ。
火納は、恭也たちの作品が考え抜かれた結果あの形になったのではなく、アクシデントからあのような作品となったことを看破しており、そのために評定を下げたと説明する。
そして、河瀬川が恭也に興味を持っているのだろうとしたうえで、次の大きい課題では河瀬川を恭也たちのチームと組ませるという指針を示す。河瀬川はあくまで恭也に対しての感情は創作技術についての興味だと念押しすると、火納はそれ以外に何があるのかととぼけて見せる。
後日、バイト上がりに、恭也は奈々子の誘いを受けて、カラオケに行く。カラオケに行った奈々子の歌声を聞いて恭也は驚く。奈々子の声量とそのあまりの下手っぷりに。
実家が歌謡教室だったにもかかわらず、奈々子は歌が下手であり、そのことを自覚していた。だが、恭也の前では歌いやすいと言い、よければ客観的にみられる他人として練習に付き合ってほしいとも頼む。
恭也はそれならばと目標として歌がうまくなったらネットに動画をアップすることを勧める。難色を示す奈々子だったが、それなら国内向け動画サイトにアップしようと食い下がる恭也。そんなものがあればという奈々子だったが、10年後までの記憶を持つ恭也はそう遠くないうちにそんなサイトができることを確信していた。
そうこうしているうちに、前期が終わり、そのタイミングで美研サークルに宴席が設けられる。恭也、奈々子、志野の3人の入部により廃部の危機を脱し、予算を着けてもらえた先輩たちはテンションが上がっていた。それぞれ、写真、陶芸、声楽、舞踏と言った専門を持ち、癖の強い先輩たちが揃って居た。
その後、帰路についた3人だったが、奈々子が途中でバイトへと向かい、恭也と志野の2人になる。
その道すがら、志野は恭也に絵を描いていたところを見られたことを知っていることを告げ、志野はなんとなく絵を描いてきて、入賞することもあったが、それでも今のままではだめだと思い、絵筆を捨てようかと迷っていると打ち明ける。恭也はそれに絶対反対の意を示す。なぜなら、恭也は志野の絵に支えられてきたからだった。
だから、絶対にあきらめるなと高らかに告げ、志野もその言葉に動かされるのだった。
二人シーンが多い
恭也と誰か、と言うシーンが多い、と言うか、もはやそればっかりに見えるので、かなりワンパターンに感じます。
勿論、恭也が主人公であり、主要メンバーそれぞれと絆を深めながら、『リメイク』を完遂させていく物語であると理解しています。
それでも、恭也と誰か、と言うシーンが多すぎる気がしてしまいます。
逆に、恭也と誰か以外のシーンだとシェアハウスの仲間たちが勢ぞろいしているシーンばかりになっているイメージです。
それぞれのキャラクターに特定の時間を割り振るという演出もできたんじゃないかなと勝手なことを考えたりもします。
ただ、結局、すべてが恭也に集約されて行ってしまい、なんだかつまらない気がしてしまいます。シーン運びもどこかワンパターンと言うか、テンプレートな女子との付き合いシーンばかりで若干飽きが来ています。
貫之は相変わらずシェアハウス4人組の一人としてしか出番がありません。恭也との絡みのシーンで言えば、河瀬川の方が多いんじゃないかと思ったりしてしまいます。
色々な登場人物の掛け算が面白さを引き立てるのにな、とついつい思ってしまいます。
これも、バックボーンがゲームシナリオである原作者のシーン運びがあるのかもしれません。ゲームのシナリオは主人公が関わることによって、何かが起こる展開であり、主人公が何もしていないところで起きる出来事の部分はカットされたり、そもそも何の動きもないということが多々あると思います。
そう考えると、アニメとゲームのシナリオのロジックが違っており、それを持ち込んだ結果なのかなと思います。
それ自体はどちらが悪いという物でもなく、それぞれに向き不向きがあるのだと考えています。
勿論、今回は河瀬川と火納の会話があったりと、恭也抜きで話が進んでいる部分もないわけではありません。ただ、主人公と奈々子、志野、河瀬川の3人ばかりとのからみになっているのには若干飽きてきました。
ヒロインをとっかえひっかえするのも、ある意味で恋愛ゲームの王道展開といえなくもないですね。
人同士の距離感にはツッコミどころは多い
しかし、相変わらずツッコミどころは多い感じがします。
奈々子は実家が歌の教室なら、そっちで教わる方が効果的で、ずぶの素人の恭也に教わる意味はないと思います。
志野は今回思い切り恭也にほれ込んだようなシーンがありましたが、もともと精神的な距離が近いところから、更に近いとことに歩み寄ってくるとさらに不自然感が増してしまう気がします。
それでいて、貫之の出番が少なく、女子組と比べて明らかに扱いが悪いです。若干、かわいそうになってきます。
ただ、ここについては変わる余地がない、作風と言った部分なので、どうしても変えられないところなのかなと思います。
終わりに
「恭也+誰か」でとっかえひっかえしながらシーンが進んでいく展開はどこか恋愛ゲームらしさを感じさせるものとなっております。
恋愛ゲームならばいざ知らず、アニメでその展開をやられると意外とワンパターンな感じが強く出てしまい、うまくいかない物だなと思いました。
いかんせん、そう言う作風なのでそこに改善を望んでも意味はないとは思うのですが、そう言った点についてもより注視しながら見ていこうと思います。