ドムストの雑記帳

全然器用に生きられない私の真面目な事、勉強の事、お楽しみの事を書くために開設したブログです。

MENU

漫画『パラダイムシフト』でメンタルについて触れる

スポンサーリンク

漫画『パラダイムシフト』はツイッターに投稿された、 鬱に関する漫画です。

 

twicomi.com

 

主人公が子供時代からの長い時間をかけて鬱が形成され、鬱と付き合い、最後には、一応、鬱と折り合いをつけて、Happy Endで締めくくられています。

 

現在ツイッターで全部読むことができますが、有料版も出ております。


僕が僕であるためのパラダイムシフト
 

 

私がこの漫画を読んで感じたことは、「メンタルというものについて考える入門としてはよいのではないか」ということでした。

 

私はそれなりに長く自分と向き合うことをおざなりにしてきて、それがために、非常につらい思いをしてきました。メンタルクリニックに行っても変化がないという時期もありました。幸いにして、周囲の環境が良かったがために、心が完全にボロボロになる寸前で立ち止まることはできました。

 ですが、この漫画を読むことで、もっと早い段階で、自分のことと向き合うことで、回避できた辛さや思いもあったのではないか、と思いました。

 

なので、この漫画は結構長いのですが、ご一読されると、色々な面で参考になると思います。

 

ただ、こちらのマンガは鬱やメンタルについて取り扱ったセンシティブな漫画です。実際に今、鬱で通院している人などに読むことをお勧めするものではありません。

 

 

 

鬱やメンタルの不調について知る入門書に良い

この漫画は、子供時代から始まって、成人し、鬱と共に暮らしていく流れが描かれています。その中で、主人公は自分の気持ちに様々なアプローチをかけていきます。

 

鬱やメンタルの不調といったものについて、知りたくて、入門書を探している人というのは存在しないと思います。

 

今、メンタルが不調じゃないという人にとっては、メンタルが不調であったり、カウンセリングにかかったり、精神科に行くということは、恐ろしいことかもしれません。

何かそれだけで、人生の落伍者になったり、自分が障がい者になったように思われる方もいるかもしれません。

 

それでも、どんな健全な人であっても、メンタルのこと、自分との向き合い方については、ある程度知っておいた方が有利だと思っています。

 

人間というのは自分の気持ちから目を背けようとすればするほど、欲望・欲求は強くなっていきます。多くの人は、ごく自然に自分の心のうちの欲求と折り合いをつけています。

 

しかし、ふとした拍子に何か歯車がずれてしまったことで、冷静になれなくなり、自分の欲求に応えきれなくなると、突然、気分がおかしくなっていきます。

 

「自分はそうはならない」と思っている人は、そうなったことが無いだけで、ひょっとするとそうなってしまうのかもしれません。冷静になれないほど追いつめられる経験をせずに済むことは、ありがたいことですし、良い事だとは思います。

 

誰かに相談したからと言って解決するもんでもない 

この『パラダイムシフト』の主人公は長い間、自分の気持ちをあやしつけながら、鬱と折り合いをつけて生きています。

作中では11年と言われていますが、それだけ長い期間、鬱を抱えながら生きていけたということは、私にとっては信じられないような驚きでした。

Amazonレビューの中では、鬱じゃないという意見もあります

 

鬱やメンタルの問題というのは、簡単な話ではありません。誰かに相談したからと言って、それだけで、解決しないこともたくさんあります。

 

私は、一時期、相当に落ち込んだことがあります。そこから這い上がるのには

  • カウンセラーさん2人
  • 知り合い4人
  • メンタルクリニックのお医者さん

などと言葉を交えました。さらに、何冊も書籍を買いあさり、読んでも見ました。

 

それでも、「気持ちが上向きになってきた」と思っても、幾度となく現実に叩き伏せられ、膝をついてきました。

 

そして「今まで気づかなかったけど、これって異常な事態だったんだ」と思うことが多々ありました。

  • 体が常に強張っている
  • 昼間に猛烈な眠気に襲われる
  • 質問に対してしどろもどろになってしまう

上記のようなことが起こっていても、「自分はそういう人間なんだ」と思っていました。しかし、実際には、自分の気持ち

 

 

 

もちろん、これは人によっても違ってきます。

 

 

この漫画を知ったきっかけは、遠藤一同さんという漫画方の方のツイートでした。 

 

 

その『遠藤一同』さんの描かれた漫画note(有料)では、どちらかというとスッと状況が好転したような描かれ方になっています。

ただ、それは、途中経過を省略されているのかもしれません。上記noteには描写が無いので分かりません。

 

 

 

人の心は人それぞれ

書籍版のAmazonレビューを見ると、批判的なレビューもついていました。しかも、批判的なレビューではあるものの、「参考になったレビュー」として星がついているレビューもいくつか散見されました。

 

主な批判としては「こんなのは鬱じゃない」「こんな症状は出ない」というようなものでした。確かに、メンタルに関する問題においては、個人差が激しいです。軽重の差はありますし、人によって出る症状も異なります。

 

なので、漫画で描かれていることの描写の逐一細かいところが気になるようでしたら、読むのをやめていただくのも賢明なことかと思われます。

 

ただ、色々な現実があって、色々なアプローチがあって、でも色々なうまくいかない結果もある、ということを知るために読むのだ、という風にとらえると、非常に良い漫画だと思います。

 

失敗した部下に対して、「なんであいつはこんなこともできないんだ」と思うか、「説明の仕方が悪かったかな」と思うかは、それぞれです。

どちらかが正しくて、どちらかが悪いというわけではありません。むしろ、自分の内面から湧いてくる感情や自動思考も、事実の一つに過ぎないです。

 

そのうえで、そういう感情や思考の上に、さらに理性を重ねることで、どういう行動をとるか、といったところの方が大事だと思っています。 

 

終わりに

 

この漫画では、すったもんだの後、ひとまずhappy endを迎えます。ですが、また何らかの形で主人公は気持ちが落ち込んで、鬱を大きくしてしまうことになる局面があるかもしれません。

 

その時には、今まで積み上げてきた知識を活かして、対応するのか、それとも更なるアプローチをとっていくのか。

それも人それぞれだと思います。

 

ただ、いずれにしても、自分のことというのは一つのやり方では分からなかったりします。色々な人と話して、自分の言いたくないことまでさらけ出してみて、初めて分かることもあったりします。

 

そのことが、この漫画から学べるのではないか、と思い、おススメをいたしました。