ドムストの雑記帳

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圧の強い二人【僕のヒーローアカデミア 第99話 ぼくらの大乱闘】感想

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『 僕のヒーローアカデミア 第99話 ぼくらの大乱闘』の感想です。

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あらすじ

 

 

緑谷の個性が暴発し、いったんはどうなるかと思われたA組B組合同戦闘訓練第5試合。

 

麗日と心操の協働により、暴発は停止するが、位置が完全に割れたことで、一斉に大乱闘が始まる。

 

A組担任・相澤、B組担任・ブラドキング、オールマイトが現場に急行していたが、相澤は生徒たちの闘志が衰えていないことを理由に、戦闘訓練継続を判断する。

 

緑谷の個性をコピーした物間が緑谷に襲い掛かるが、麗日が格闘術にて捕縛する。

 

緑谷は麗日の個性で心操の目の前に立ちはだかる。心操はこれに対して、緑谷に問いかけ続けながら、捕縛布を使って周囲のパイプを緑谷に引き寄せて打ち倒そうとする。

その捕縛布の扱いはA組担任・相澤より直々に訓練を受けたものだった。

 

しかし、緑谷は暴走した鞭の個性を使い、心操の攻撃を止めきる。オールマイトは自らすら知らぬ個性に驚愕する。だが、使い慣れぬ個性を使用したせいで緑谷の体は動かせなくなってしまう。その隙を突いて、心操は逃走する。

 

その頃、麗日に捕縛・連行されていた物間はべらべらと自分についてまくし立てていた。麗日は、物間が心操の個性をコピーしていることを警戒し、返答を口頭ではなくジェスチャーで返していた。

 

そして、物間は捕らえられながら、緑谷に仕掛けをしたかのようなことをにおわせる。物間の言葉に不安を覚えた麗日は思わず緑谷の方に駆けだそうとする。しかし、個性暴発の直後、緑谷は麗日に、心操のことは任せて残り二人の援護に回ってほしいと言っていたのだった。

そして、麗日は緑谷の言葉を信じ、緑谷ではなく、残りの二人の援護に向かうのだった。

 

その頃、心操は捕縛布を使用して器用に立ち回りながら逃走を続けていたが、緑谷の圧倒的な機動力に圧され始めていた。

その瞬間、物間が緑谷に仕掛けていた個性が発動し、緑谷は横っ面を殴られたような衝撃を加えられ、気絶しかかる。

 

それでも何とかそこを耐え抜き、緑谷はついに心操を捕らえるのだった。

 

そして、善戦を続けていが数の有利に押され始めていた芦戸と峰田のところに麗日の救援が間に合い、B組のメンバーは皆拘束されてしまうのだった。

 

これにより、合同戦闘訓練の全試合が終了した。

 

緑谷は自身の個性が暴発したときに麗日と心操が助けてくれたことに感謝を述べ、一方で、心操は自分の成長を見せようと息巻いていたにもかかわらず、更に成長を遂げていたヒーロー科の面々の実力に舌を巻くのだった。

 

 

圧の強い二人

 

圧の強い二人として挙げたいのは心操と物間です。

 

心操は受け答えすれば洗脳されるという個性から、基本的には無言の戦闘となります。別に普段から敵の言葉に一々反応してはいないとは思うのですが、それでも、「絶対にしゃべってはいけない」と思うだけでもかなりプレッシャーになります。

 

禁止されるとやりたくなる心理効果を「カリギュラ効果」なんて呼んだりしますが、それを実感するような、息苦しさを感じてしまいました。拳を放つために吠える事すら許されないかのような、息苦しさがあり、何か一つに対して相手から制約を賭けられることってこんなにも辛い事だったのかと思うほどでした。

 

 

そして、もう一人は物間の特性は弁舌が立つことです。心操の個性をコピーしているかもしれないから口頭での受け答えを避けたいという理由もありましたが、それ以上に、べらべらしゃべることで、何かその言葉の中にも策があるのではないかと言うプレッシャーを感じました。

 

どこで何をしでかすかわからないからこそ、その前兆である発言に気を付けようと思ってしまう。しかし、物間の発言に気を付けようと集中してしまうことが罠かも知れない。では、周囲に警戒していればいいかと言うと、そうすると物間が何かをしでかす直前に見せる「煽り」を見逃してしまうかもしれない。

そんな圧を、べらべらしゃべるだけでかけられるのだから、とんでもない策士です。しゃべるだけと言えば聞こえはお得ですが、聞く耳を持たれなければ何の意味もない策を、聞くだけの価値があると思わせるだけの話術があると感じました。

 

口数が多いわりに、具体的な回答は常に自ら発するのではなく、相手に推理させていきます。「他人から教えられた答え」ではなく、「自分でたどり着いた答え」であるから、人はその答えに突き動かされてしまう。それを非常にうまく利用し、相手に揺さぶりをかける物間の心理戦は見事だとも思いました。

 

物間はキャラクターとしていい意味で「嫌な奴」であり、普段からべらべらしゃべっていて、その上で性格は悪いけど言っていることは正論という割と耳を背けられないしゃべりをする男なので、そう言ったところからして、話を聞かせるキャラクターと感じました。

 

物間はB組内で拳藤や戸陰のことを散々「策士」とか言っていましたが、自分を策士と言わないところからしてすでに策が始まっているかのような発言だったと今にして思うのでした。ただ、この発言自体はどちらかと言うと、物間自身の自分に対する評価の低さが影響しているような気もしました。

 

この二人は些細な動きでも何かをしでかすのではないかと言う「圧」がとにかく強く、彼らが行動しているときは常にプレッシャーのようなものを感じていました。

 

B組チームの戦術の軸自体は他の3人でほぼ固められており、心操と物間は事実上浮いた駒なのですが、この浮いた駒として、単独で戦況を掻きまわすという役を担えるだけのプレッシャー役として機能していたと思います。

 

 

 

喋りの長い回だった

 

緑谷戦と言うことで盛り上がることを大いに期待していました。盛り上がることには盛り上がっていたものの、一方で、緑谷のモノローグや相澤の講評など、かなり喋っている時間が長かったのは少し残念に思いました。

 

合同戦闘訓練編はいわゆる「訓練編」であり、物語としての緊張感に欠ける側面があります。そして、試合はどれもそれなりに緊張感を持たせながらも、パワーをセーブし気味な感じもあり、 最後の主人公戦で大放出するのかと思っていました。

 

ただ、言うほど主人公大活躍のど派手バトルとはなりませんでしたし、戦闘中も戦闘後もしゃべりが多く、「あ、そういえばこのアニメってそう言う癖があったな」と思うところがありました。

 

ワールドトリガー』もそうですが、ジャンプの戦略系のアニメは演出で説明するのではなく、語りで説明することが多くなってしまい、そこの部分の演出がやや単調になってしまい気味です。しかも、その説明や語りが長くなってしまうとますます退屈に感じてきてしまいます。

 

今回はその癖が露骨に出ていたので、合同訓練編の締めくくりとしては非常に残念な出来になってしまっていたような気がしました。

 

この「説明をどう退屈ではなく演出するか」は『呪術廻戦』が非常に優秀だったので、アニメを未視聴の方はぜひ見てみてください。

 

終わりに

 

ひとまず合同戦闘訓練の全試合が終了しました。結局はA組勝利と言う結果に終わりました。

 

次回以降は総括、そして、『ワン・フォー・オール』の謎をオールマイトと共有するなど、またしゃべりの長い回になってしまいそうです。

 

ですが、ここから先、次に何が起こるかは全くの不透明な状態なので、何が起こるのか楽しみにしながら視聴していきたいと思います。