ドムストの雑記帳

全然器用に生きられない私の真面目な事、勉強の事、お楽しみの事を書くために開設したブログです。

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まさかの因縁に決着つかず【僕のヒーローアカデミア 第106話 許されざる者】感想

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あらすじ

 

とある男が轟家を見つめていた。その男はオールマイトに勝てない焦燥によって狂ったようになっていたかつてのエンデヴァーに捕らえられ、心酔した男だった。刑務所から出所後、すぐにエンデヴァーについて調べるほどエンデヴァーに執着していたその男は、今度こそエンデヴァーの手によって自らの生に終わりを下されることを望んでいるのだった。そして、男は注射器を首筋に撃った。

そんな時、夏雄が轟家の門から出てくる。

 

轟家での会食が済み、エンデヴァーの見送りと共に、緑谷、爆轟、轟の3人は車で帰ることにする。車に乗っていたところ、拘束された夏雄とすれ違う。男は白線を操る個性で車を襲い、その上で拘束する。

 

すかさずエンデヴァーが飛び出す。男は夏雄を殺し、それによって基本不殺のヒーローであるエンデヴァーの手によって殺められたいのだと語るのだった。

そこに、緑谷、爆轟、轟が車から飛び出してくる。

 

3人はエンデヴァーの教えを胸に、男の操る白線を撃破して突き進んでくる。エンデヴァー以外に手を下されたくない男は一旦退却の姿勢を見せる。エンデヴァーはその隙をついて一気に男との間合いを詰めようとする。

 

しかし、夏雄を盾にされ、エンデヴァーは追跡を止めてしまう。しかし、緑谷、爆轟、轟は追跡を止めなかった。

男はさらに個性で周囲の車を空中に浮かし、夏雄を電車の目の前につきだす。

 

緑谷は踵を返すと上空に浮かび上がり、エンデヴァーの教えを反芻しながら必死に自分に大丈夫といいきかせながら黒鞭を発動する。

一方、電車の前につりさげられた夏雄の救出には爆轟が向かった。爆轟も同じくエンデヴァーの教えを思い出しながら、個性を一点集中で制御して高速で夏雄を救出する。

 

そして、緑谷は黒鞭を正常にコントロールし、車をゆっくりと道路に戻すことに成功する。

爆轟は男を氷結で拘束し、事件は解決した。

 

爆轟が夏雄を道路に降ろすと、エンデヴァーが駆け寄ってきて、夏雄を抱きしめた。

 

爆轟が、エンデヴァーの言葉「俺より早く動いて見せろ」を引用して、自分たちの方が早かったと豪語し煽る。エンデヴァーはそのことをあっさりと認める。あまりにあっさりと認められてしまった爆轟はそれ以上の言葉を重ねることはなかった。

 

それでも、夏雄は納得できなかった。エンデヴァーは許されないだろうと分かっていても、ただ償いをさせてほしいというのだった。

 

その後、警察が到着し、男は逮捕された。3人に礼を言おうとする夏雄。特に自分を助けてくれた爆轟にはヒーロー名を尋ねるほどだった。にもかかわらず、爆轟はヒーロー名を決めていると言いつつ、名乗らないのであった。

 

その後、エンデヴァーは夏雄を連れて帰宅し、夏雄と冬美と妻の為に家を用意すると語った。

自分が家族のために何ができるのかを考えた時、エンデヴァーは自ら身を引くことを考えているのだった。

 

轟家の因縁には決着つかず

 

前話では緑谷が轟家の状況が変わる何らかのきっかけを与えてくれると思っていましたが、彼は小さな努力を肯定してあげるだけにとどまりました。

今話では敵役との対決を通して、何かが変わるのかもしれないと思っていましたが、結局何も変わりませんでした。

 

何かが起きて、その流れで絆を確認するというような流れは、ある意味よくある展開なのですが、今回でそうなるのかと思いました。

ただ、結局はそうならず、夏雄は父親を受け入れきれませんでした。

 

話としていつまでも進展がないと言えばその通りなのですが、家族全員を巻き込んで、長男を死なせ、妻を壊してしまった男の背負う罪の食材と言う意味では、簡単に割り切れてしまう方がおかしいとも思います。

 

最大の被害者ともいえる母親がエンデヴァーと和解していないことが言い訳になってしまい、気持ちに踏ん切りがつかない様になってしまっているというのも理解できます。逆に、当事者でもない夏雄がふんぎれていないから、母親もそれが言い訳になってしまっているということができないわけではありません。

ここは多くの人間が巻き込まれるほど膨らんでしまった悲劇の末路としては正常な話ではないかと思います。

 

焦凍はヒーローとして立派な父親というものを受け入れたことから、一定の距離は置きつつも、ある程度納得できている部分はあります。それも緑谷と本音をぶつけ合った結果であり、焦凍一人が生みだせた結果ではありません。

 

放置しておけばいよいよ根深くなってしまう問題ですが、ついに身を引くことを決意したかのように見えるエンデヴァー。そんなことすれば、エンデヴァー自身はさらに苦しむことになると思うのですが、それを轟家の面々は受け入れるのか。

 

 

爆轟キレッキレ

 

爆轟の「相手がだれであろうと気にしねぇ!」のスタンスがインターン編では如実に表れていました。

のっけからエンデヴァー相手に「出来ない事を知りたい」と豪語し、挙句、一般人である冬美相手でも関係なくわめき続けるスタンス。四川麻婆がおしかったと素直に言えばいいものを、わざわざ「湿っぽくされると四川麻婆の味が落ちる」だの「四川麻婆のレシピを教えやがれ」などメチャクチャ遠回しに表現するだのやりたい放題でした。

 

一方で、あまりにしおらしいエンデヴァー相手には追及を止めたり、ヒーロー名を一番に明かす相手を心に決めていたりと、純情っぽいとことも見せました。

 

エンデヴァー編はエンデヴァーの内面と教えが中心となり、学生トリオの内面については余り踏み込んできませんでした。

 

爆轟は根はやさしいところはあっても、振る舞いがひどいので、酷い性格に見えます。(というか酷い性格してます

その特徴が、今回如実に表れていました。

 

クラスメイトや教師相手に傲慢な態度なだけならまだしも、自分を歓待してくれようとしている年上の女性相手にもいつもの調子と言う徹底した振る舞いです。よく考えれば、TVの取材でも容赦なくキレ散らかしていました。あの時は轟の発言が意外と天然だったので割と気にしていなかったのですが、まさか相手を選ばずわめいてキレ散らかす奴だとは思っていませんでした。

 

傍観者として見てる分にはいいけど、こりゃ確かに嫌な奴だわ。

 

終わりに

 

まさか爆轟家の因縁に何の区切りもつかないとは思っていなかったので、こんなところで話が終わったことについては驚きが隠せませんでした。

 

次回以降エンデヴァーの登場は少なくなるようですが、今後、キッチリと決着がつく日は来るのでしょうか。

 

カリスマはなくとも、地道な積み上げを重んじ、人間らしい表情も見せるようになって魅力が増したエンデヴァーですが、多少報われて欲しいと思ってしまうのでした。