ドムストの雑記帳

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恐怖を感じるほどの自由【ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド】プレイ感想

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先日ふざけて、ツイッターにこんな投稿をしていました。

 

そう。今更になってNintendo Switchを購入し、今更になって『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』のプレイを始めたのです。

 

ここ最近はあまりゲームをプレイできていませんでしたが、スイッチを買って、一緒に『ブレスオブザワイルド』も購入しました。

 

そこに広がっていたのは、あまりに巨大で自由なハイラルの世界でした。

 

 

 

オープンワールドの自由の恐怖

 

『ブレスオブザワイルド』は『ゼルダの伝説』シリーズの一作で、いわゆる「オープンワールド」と言うシステムを採用しています。

 

ゲーム制作側から言うと「『オープンワールド』を超えた『オープンエア』をイメージして作った」と言い、見える場所はどこへでも行けるように作ったと言われるだけあって、本当にどこへでも行けます。

 

しかも、再初期の段階では、マップも与えられていませんでした。おかげで、目指すべき場所の一つに向かっている途中でも、この道で正しいのか?という場面は何度もありました。

 

結果的にたどり着いてしまいさえすれば、それで正解なのですが、物語序盤では、マップが無いため、どの方向に進めばそこにたどり着けるのかと言う不安を感じていました。

 

 

記憶を失って、まともな装備もない中で、広大な大地に放り出されたときは、たかがゲームの中の出来事なのに恐怖すら感じました。

ハイラルは大半が自然地形で、人間はごくわずかな土地にまとまって暮らしているだけです。

 

そう言った孤独な中、何処でも行っていいといって、放り出されたときにはどこから手を付けたもんかと思ったものでした。

最終的にはある程度、シナリオで指示された場所(別に行かなくてもいい)に行きつつ、マップを手に入れられる施設を巡って、地図を埋めていきました。

 

マップを埋めてやっと人心地着いたという気分でした。その後、『祠』を見つけて、ワープ移動できる先が増えてくると、更に気分が落ち着いて来るのでした。

 

というのも、広大なマップで移動を続けていると、その場所との関係が一期一会になってしまうため、何かを見逃してはいけないという気分になるからでした。何かを回収し忘れてしまうと、そのまま永遠の別れになってしまうような気がしていました。

なので、何か見逃しが無いかと言う緊張感は常にありました。

 

ところが、近くに祠があれば、また戻ってくることができます。なにより、一番気が借りだったのは「祠を見逃してしまうこと」でした。なので、祠を見つけることができると、安心して、その場を離れることができるようになりました。

 

これも、フィールドが一続きで、かつ、広大であることに起因する感情だったと思います。

 

マップを手に入れられず、祠も見つからない時には、心底心細かったです。特に、目的地は真っ白な地図上で座標だけ示されている時には、よくわからず、険しい山をわざわざ登ったりしたものでした。

 

戦闘力の差に恐怖

 

ゲームと言うのはある程度、何らかのシナリオがあって、それに沿って1つ1つ定められた順番に従って進めていくものがほとんどです。

 

なので、自分は弱く、所持品も貧相な物しかない代わりに、敵も弱い状態から始まります。そこからシナリオをこなしていくことで、段々と敵が強くなり、それに合わせて所持品も強い物が購入できるようになり、プレイヤーキャラクターもレベルアップしたりスキルを覚えたりして、強くなっていきます。

 

ところが、何処へ行くにも自由なこの「オープンワールド」の世界では、急に強敵と出会ってしまうこともしばしばです。自分と敵の戦闘力にどのくらいの差があるのかも明確にわからず、突撃しては死んでしまったりもしていました。

 

私が十分な戦闘能力を得たと思える程度に成長したのは、かなり後でした。おかげで、うっかり一回ラスボスを倒してしまうという珍事まで発生しました。(ラスボスの相手すらいつでもできるというほど自由な状態だったのです

 

孤独感の恐怖

 

ハイラルに住まう人々はお世辞にも親切とは言い難い人々です。助言してくれる人はいるのですが、概してマイペースで、好きなことを言ってくれます。

そう言う世界だと思えば納得できるのですが、物語序盤で、ただでさえ不安なのに斜に構えたようなことを言われると結構怒りの気持ちが湧いてきたりしたものでした。

 

これと言って一々こちらのストーリー進行状況に応じて言うことが変わったりもしないので、ますます一人ぼっち感が強まりました。

 

『ブレスオブザワイルド』にはこれと言った拠点らしい拠点はなく、根無し草の風来坊生活を強いられます。

ゲームの中でも割と人との交流を楽しむプレイをする事が多いので、この環境は物悲しい物がありました。

 

こちらを主人公であり英傑であるリンクと認識していない人物が多数です。おかげで、変なところで一般人扱いされたり、世界を救う旅をしているにもかかわらず、そう言った会話が無いということも度々でした。

 

別に、世界を救うのだからといってあがめられたいわけでもないのですが、もともと一人ぼっちだったのに加えて人間関係が非常に淡白に感じられるような仕様なので、個人的には寂しい物がありました。

 

もちろん、優しくしてくれる人、リンクの立場を理解してくれる人もいるのですが、なんとなく物足りない気持ちにはなりました。

そこはJRPGというか、主人公と仲間や住人たちとの交流に重きが置かれるジャンルのゲームを主にやって来た私の経験上の問題なのかもしれないとも思いました。

 

 

終わりに

 

フィールドの広さや自由度の高さ。それは、ゲームを始めたばかりの段階では、恐ろしさを感じるほどすさまじい物でした。

 

ゲームをある程度やりこんでいくと、この広大なフィールドも「祠」や馬、あるいは身体能力が強化されたり、豊富なアイテムで資源攻めしたりできるようになったりしたことで、もはや自分の庭かのように行き来することができています。

 

当時感じていた恐怖を思い出すにはもはや「はじめから」すべてをやり直すしかないような気はします。(それでも1周目の記憶があるので、それなりにやっていけそうですが

 

それでも、ゲームプレイ開始時に感じた、あの広大過ぎるフィールドに対する恐怖は、今の私にとってはかけがえのない思い出となっております。

 

そんな経験をくれた『ブレスオブザワイルド』はやはり良いゲームなんだと認識させられました。