私は自称サイトノベル作家です。
サイトノベルというのは、世界観を表現するようなWebサイトで小説を公開する手法のことを勝手にそう呼んでいます。
ちなみに、そのサイトノベルへはこちらからアクセスできます。
このサイトノベルの話を始めるずっと前から、私は小説を書いてきました。もちろん、絶望によって筆を折ることも度々ありました。
しかし、暫くすると「やっぱり俺は書くことが好きだ」と思い、再び、筆を執ってきました。
今まで、少しでも小説が書けなくなったということはありませんでした。絶望によって筆を折ったときは、小説を書くどころか、自作の小説のことを考える事すら嫌になっていました。
そのため、「書こうと思ったけど書けない」というこの状況は本当に初めてのことです。
なぜこんなことになってしまったのか、自分でも困惑しております。
その状況を打破するために、今、もう一度、自分と向き合って、考え直してみたいと思います。
自己表現の場が欲しかった
まず初心に立ち返ると、私が小説を書き始めた理由は自己表現の場所が欲しかったからです。
私は自分の頭の中で考えていることを、外に出したいと思っています。それはおそらく、多くの人々がそう考えているでしょう。
空想癖のある私は、常に何かを想像していて、それをアウトプットすることが好きでした。
技術さえあれば、漫画でも、CGでも、ゲームでも、音楽でも、詩でも、どんな形式であっても、自分の中にある物を表現したいと思っていました。
今でも、時折、ゲームのコンセプトを思いついたら、企画書のような物にまとめたりもしています。
高校時代は、漫画やアニメを見た時には「自分ならこうするだろうなぁ」と思ってみていました。
最近では、忙しさにかまけて、そう言ったインプットも怠っています。それでも、FF7 Remakeの存在は私に大きく影響を与えてくれました。
私がコンセプト状態で凍結されていたサイトノベル計画を再始動させたのも、このFF7 Remakeの衝撃によるところが大きかったと言ってもいいでしょう。
年を取ると、衝撃が少なくなると言いますが、本当にそんな感じです。でも、外部からの物をすぐに外に出そうとして、創作をしてきたわけじゃありません。
自分の中にある物をひたすら取り出して、勢い任せに描いていくのは楽しかったです。
ライブ感覚で、自分は頭の中で動くキャラクターたちのことを描写しているのは楽しかったです。そんなとき、キャラクターたちは私の頭を越えて、好き勝手に動き、予想外の行動をとってくれたものです。
それでも、ある程度の着地点は決めているので、そこに向かって風呂敷をたたむのも、悪い気分ではありませんでした。
しかし、今はその楽しさを感じることが少なくなってきたようにも感じます。
自分の小説が届かないと気づいた
現在サイトノベルで書いている小説は、高校時代に原案をまとめた物です。細かいところは当時から比べても変化していますが、大きな流れは変化していません。
この小説は当時、数人の友人に共有して、読んでもらったりもしていました。皆、貴重な時間を使って読んでくれたので、感謝の念が堪えません。
中には、イラストまで描いてくれた友人までいて、本当にうれしかったです。最近、そのイラストを再発見し、見直してみてると、嬉しさはひとしおでした。
そんな友人にいつか届いてほしいと思いながら、この小説が大きく有名になれば、いつか、絶対、また会えると思い、小説を書き続けてしました。
イラストを描いてくれた友人に対する恩返しの念もありました。
ただ、ひょんなことから、その友人の古い住所を見つけたので、手紙を出してみました。お察しの通り、この手紙に対する返事は、何でも来ませんでした。
そこで、過去の友人に拘っているのは自分だけで、その友人は次に進んでいることを自覚しました。
そう考えると、自分の中でがっかりしてしまったという側面もあると思います。
この物語がもう一度あの友達に届くことはない。
自分が必死に手を伸ばしていた相手は、自分のことを見ていなかったと気づいてしまった。そんなちょっとした絶望感を感じたのかもしれません。
これは全て想像です。自分のことでありながら、想像することしかできないというのが情けない話ではありますが、本当に自分のことなのに分からないのです。
一日一万字書くという目標によるプレッシャー
作家は一日一万字書く、という言葉があるそうです。
実際のところどうかは分かりませんが「それくらい頑張ることができない人では作家になれない」という風に解釈しました。
平日は仕事があり、ブログや勉強の時間も欲しいので、一日一万字は目指さず、週末にそれくらい書くことを目標にしました。
しかし、かえってそれが良くなかったのかもしれません。
ワープロソフトでは、実際に何文字入力したかは計算されません。ちょっと前に何文字あったかを覚えて、それを今の文字数と差し引きしないと、何文字書いたか数えられません。
それに意識が行ってしまうことで、本編の世界に没頭できないというのもあるかもしれません。
ごく自然に一日一万字書けることを目指し、この目標は撤回した方がいいのかもしれません。
おわりに
小説を書くこと、自分で作った世界観を表現することは、私にとって、唯一、信じられることです。
仕事も上手くなく、人間的な魅力も低い私にとって、好きなように書くということだけは、私を支え続けてきてくれたことです。
それが、今、崩壊してしまったのは、自分にとっても信じられないことです。
すぐにでも初心を取り戻して、再び楽しく書ける瞬間を取り戻すと誓います。
サイトノベル『空想確定神域』のご紹介
私domustoxは新しい小説のスタイルを追求する『サイトノベル』を運営しております。
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