ドムストの雑記帳

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スカッと爆轟【僕のヒーローアカデミア 第97話 先手必勝】感想

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僕のヒーローアカデミア 第97話 先手必勝の感想です。

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あらすじ

 

A組VS B組対抗試合第3試合。

 

A組チームに爆轟が下した指示は先手必勝。そして、ヤバくなったら助けるとまで言い切り、そのサポートとして自身の爆発液を込めた爆弾を一人一個ずつ渡すのだった。

 

A組チームは爆轟を中心に、残りの三人がサポートに回る陣形で突っ込む。耳郎は敵を索敵しながらの移動になるため、やや出遅れる形にはなるものの、なんとか4人で一グループとなって突っ込んでいく。

 

耳郎が敵の接近を察知、索敵に集中したことで、A組チームは足を止めることに。その間、瀬呂が防衛戦を張る意味で自身の個性を活用し、テープで自身の周りに陣を作る。

 

しかし、耳郎の索敵はB組・取陰の個性によって分割された全身のパーツにより失敗してしまう。さらに索敵に手間取っている間に、A組チームはB組チームに発見され、接近を許してしまう。

 

さらに、瀬呂の張り巡らしたテープの陣もB組・凡戸の個性で接着剤まみれにされてしまう。鎌切の個性によって周囲の鉄パイプが切断され、接着剤まみれのテープが降ってくる展開に。

 

接近戦に強いA組・佐藤が二人を庇う覚悟を決めた時、爆轟が耳郎を救出、さらに落下するパイプもテープも爆発ですべて吹き飛ばしてしまう。危機を脱した耳郎は即座に索敵を再開、爆轟が敵を追う展開になり、一気に形勢がA組側に傾く。

 

荒っぽい方法ながら耳郎を助けるという行為に転じた爆轟に唖然とする周囲。それでも、上鳴や切島といった、粗野ながらヒーローらしい精神を秘めている爆轟の本質を知っていたA組の面々は、分かりやすい行動に移したことには驚きつつも、救出に転じた爆轟に理解を示すのだった。

 

耳郎の索敵で凡戸の位置を割り出すと、爆轟は即座に突っ込んでいく。しかし、音を隠して潜んでいた泡瀬が爆轟を拘束、柱に拘束してしまう。

 

試合開始前、爆轟が言っていたのは助けるということだけではなかった。もし爆轟自身がヤバくなったら、その時は、自身を助けろとも言っていた。

 

その言葉通り、佐藤が爆轟の拘束を破壊して解放、さらに、瀬呂が機動力を活かして、耳郎と共に泡瀬に接近、耳郎の音響攻撃で泡瀬をそのまま倒してしまう。

 

更に爆轟は凡戸の追跡を続け、凡戸を一蹴、即座に倒してしまう。

 

そこから、瀬呂が分割した取陰のパーツをテープで固定、さらに、戻っていくパーツの一つに爆轟から託された爆弾を取り付け、彼女ごと爆破してしまう。

 

結果、B組チームは全員が拘束され、A組チームは全員生還と言う完全試合が成立した。

 

爆轟は豪語していた通り、完全勝利を得て、戻ってくる。

 

A組担任・相澤からも淡々ではあるものの、破壊行為の少なさ、手際の良さなどから高評価を得た上、オールマイトからも称賛される。

 

緑谷は爆轟の勝利を祝って声をかけるが、即座に罵倒されてしまう。それでも、爆轟は緑谷が追いつけないほどのスピードで進化したと言い放ち、ライバルらしい姿を見せるのだった。

 

そしてA組VS B組対抗試合最終戦。

 

 

A組チームの面々は接近戦タイプの個性ばかり。加えて、今回、空中での自由な機動力を活かした爆轟がとりわけ活躍したことから、緑谷の機動力も脅威と目されていた。

 

だからこそ、緑谷は自身が囮となると宣言し、ついに最終試合が始まる。

 

 

爆轟半話で決着

 

今までの試合が1試合につき2話ほどかけていたのに対して、爆轟を含む第4試合は半話で終わるというスピード展開でした。

 

これにはちょっぴり感動すら覚えました。1年A組で主人公級の扱いを受け、何かと騒動に巻き込まれ、設定も厚い人物と言えば、緑谷、飯田、轟、そして、爆轟の4人と言っていいでしょう。

 

その中でも、爆轟と轟は高い戦闘能力を有しており、体育祭でも超優秀な成績を収めた存在です。

 

ただ、この4人の中で、爆轟だけが最も「葛藤」から遠い人物です。

もちろん、緑谷の個性の秘密、オールマイトの引退などから一時的に気持ちの整理がつかず、緑谷に決闘まで挑んだことのある爆轟ですが、轟のような幼少期からの思いストーリーも、緑谷のような無個性と言う思いハンデもつけられていません。むしろ、敵役に襲われた時も、突っ込んでいった緑谷は叱られ、必死で耐えた爆轟は称賛されると言った、対極的な結果を得ています。

 

ある意味、爆轟は実力者であり、基本的には「勝者」のサイドの人間です。「やればできる」感が強い人間であり、元から才能も卓越していると言ってもいいでしょう。

 

それと比べると、緑谷、轟は葛藤を乗り越え、苦心の果てに成長していくという描かれ方をしています。

 

どちらが『ヒロアカ』のメインテーマかといえば、緑谷が主人公であることから、「苦心の果ての成長」がメインテーマであり「才能ある勝者」の爆轟はライバルであり、アンチテーゼともいえる存在です。

 

でもだからこそ、他とは圧倒的に違うことを見せつける意味で、決着までの時間を思いっきり短くするという演出が最も印象に残り効果的な方法だったと思います。だから、私としては感動したのです。

 

「強者爆轟」これを印象付けるいい試合だったと思います。

 

フラッシュバック演出を多用しすぎじゃないか

 

前々から少し気になっていたのですが、『ヒロアカ』は回想のような、フラッシュバック演出を非常に多めに使用してきています。

 

今回も、爆轟が出した作戦の内容がフラッシュバックの形で提示されました。

 

この演出だと「あの時、どういう指示が出てたんだ」という興味を引くことはできるのですが、その分、どうしてもテンポの面で遅れが出てきてしまっているような気がします。

 

正直に言うと、毎度の如くこの演出が入るので少々飽き飽きしてきたというところです。

 

私は創作をするといってもメインが小説なので、他の媒体以上に、時系列の頻繁な移動が戒められます。多用しすぎると、一体、今がいつなのかがこんがらがりやすいのです。

 

漫画やアニメでは、回想シーン中にエフェクトをかけるなどして、フラッシュバック演出中であることを示しやすいのですが、小説ではフォントを変えるくらいでしか、それを表現できないので、頻繁に時系列を移動させられないのです。

 

そう言うのもあって、この回想で断片的に情報を提示するという手法にはあまりなじみが無く、また、回想で説明を任せてしまうのもあまり好きではないので、これが連続していることに若干辟易してきています。

 

会話や説明において回想シーンの映像を使用するなどは画面を単調にさせないためにも比較的重要な手法だとは思うのですが、回想になると、シーン展開が単調になってしまう気がします。

 

今回は、この引き延ばしが2回ほど挟まっていたので、とりわけこの演出方法が目につきました。

戦闘のテンポが非常によく爆轟の勢いがエピソード展開の勢いと絡めて表現されているような気がして、非常に良い感じがしていました。ただ、回想・フラッシュバック演出でそこが途切れてしまうように感じて、そこが非常に残念でした。

 

話半分は作戦に

 

爆轟の戦闘が前半に凝縮され、猛烈なテンポの良さで追い上げてきたのに対して、後半は作戦会議一辺倒で、ダレている感じがしてしまいました。

 

5期ヒロアカはとりわけ作戦会議シーンが長く、テンポに難があり、訓練試合続きで盛り上がりに難があるように感じていることは今までにも述べてきました。

 

そう言った中では、今回も例によって作戦会議でテンポが悪い方向に引っ張られてしまったという感じでした。

 

誰もが戦闘で同じレベルで活躍できるわけではないので、出来るだけ多くの人に、公平に、登場シーンを与えようとすると作戦会議のシーンが多くなってしまうというのは分かるのですが、それを踏まえて、いかにテンポを落とさないかが大事になってくるような気がしています。

 

『呪術廻戦』はこのあたりの回想や説明シーンでの演出がかな~り上手に描かれていたので、すごく見ていて引き込まれましたし、テンポの悪さや勢いの悪さと言うものをあまり感じることがありませんでした。

 

出来が突出していた『呪術廻戦』や『進撃の巨人』と比べるのは酷かもしれませんが、ちょうど昨シーズンやっていたアニメがこの2つだったので、今期はそれに比肩するアニメとして、『ヒロアカ』に期待していたところが少なからずあったので、この期待に応えきれてくれていないのは少々残念でした。(どちらかというと演出面では『東京リベンジャーズ』の方が上手かも

 

そんな訳で、前半の爆轟戦がスカッと爽快だったのに対して、後半はダレて、いつものヒロアカと言う感じになっていあのはある意味残念でした。

 

終わりに

 

爆轟の強さ。それを圧倒的試合スピードで表現しきった前半はすごく良かったと思いました。

一方で、回想シーンを多用するような演出には多少辟易してきて、加えて作戦シーンが多いことがテンポの悪さを追加してしまい、どうしてもテンポの悪さが悪目立ちする会となってしまったような気がします。

 

次回以降は最終戦。主人公。緑谷の死闘が描かれます。もちろん、今まで以上に激しい攻防が繰り広げられるものと期待しています。